【英国あるある】ブリティッシュな皮肉の本領発揮@国連総会

英国の暮らし

Hello, Cuppa Time アンジェラです。

英国といえばブリティッシュ皮肉も有名ですが、そんなUKらしさが存分に発揮された場面がニュースになっていました。

これぞブリティッシュ!という短い文章の中に、そのまま使える英単語や表現がたくさん詰まっていましたので、ご紹介したいと思います。

解雇と辞任

国連総会でロシアの理事国資格を停止する決議が採択され、日本でも大きく報道されました。

そして、「自ら辞めた」と主張するロシアに対して、イギリスの国連大使が皮肉を返しています。

That sounds like someone that’s just been fired tendering their resignation.

https://www.theguardian.com/world/2022/apr/07/russia-suspended-un-human-rights-council-ukraine

“まさに、解雇された者が辞表を出すようなものだ”

いかにもブリティッシュらしい言い方の短い文章すべてが使える英語なので、それぞれ見ていきましょう。

sounds like

冒頭の「sounds like」は、「まさに、~のような」とか「まるで」という時に使います。

他の例文で見てみましょう。

良い意味でも悪い意味でも、何かその人らしい時に、

That sounds like him/her.

彼・彼女らしいね

と言います。

また、何か楽しそうなことに誘われたり、何かおもしろそうなことを話してくれたら、

Sounds like fun.

おもしろそうだね

と答えることが出来ます。

ちょっとした会話の相づちに、とても便利な表現です。

fired

「fired」は「クビになった」、つまり「解雇された」です。

「fire」が「辞めさせる」という動詞なので、「be fired」で「辞めさせられる」です。

BBCのリアリティ番組『アプレンティス』で、番組の最後に毎週一人が

You are fired!

おまえは、クビだ!

と言われて脱落していくシーンを思い出す方もいるのではないでしょうか。

なお、実際にはテレビ番組内のように「You’re fired」の一言で解雇されることはありません。

まずは本人と上司とで話し合い、人事部や組合も交えた正式な会合がもたれ、何段階もの正式な手続きを経て認められた場合に初めて解雇となります。

tendering resignation

同じ辞めるでも、「fired」と違って自分から辞めるのが「resignation」です。

そして、「resignation」を提出する時に使われる動詞が「tender」です。

動詞で「tender」を使うのは、ほとんどの場合「辞表の提出」か「入札」かのどちらかです。どちらも、正式に書面を提出するイメージです。

「resignation」はある程度のポジションなどを辞す時に使う言葉なので、最適な日本語は「辞任」です。「resignation letter」で「辞表」となります。

イギリスでは転職は非常に一般的なので、「退職」はよくあることです。こうした転職などで会社を辞める場合は、「resignation」ではなく「leaving」になります。

また、「leave」(名詞)の場合は「休暇」のことで「on leave」で「休暇中」となり、退職はしていません。

「自分から辞めた」

日本のニュースで、「ロシア側が「自分から辞めた」と言った」と報道されている部分は、イギリスではこのように報道されていました。

He said Russia had decided to give up its membership of the council with immediate effect.

https://www.theguardian.com/world/2022/apr/07/russia-suspended-un-human-rights-council-ukraine

“彼(ロシア代表)は、ロシアは即刻に理事会のメンバーシップを放棄することを決めていたと言った。”

こちらの文章にも、使える英語表現がたくさん詰まっています。

give up

「give up」は、日本語でも「ネバーギブアップ」のように言いますので、なじみがありますよね。

そして「give up」は、上の文のようにメンバーシップなど物事に対しても使うことが出来ます。

上の例文ですと「放棄する」とか「断念する」という訳が合うでしょうか?

また、「give up its membership」の「its」の使い方が英語らしいですよね。

すぐには慣れないかもしれませんが、メンバーシップの所属感がよく表れていて、この「its」無しでは文が成立しません。

with immediate effect

文章の終わりの「with immediate effect」も、とてもよく使う表現ですね。

「immediate」は即時の、「effect」は効果ですので、まさに即効ですね。

「就任」や「辞任」と相性のよいフレーズです。

His appointment to the ○○ is with immediate effect.

彼は○○に即時就任する

He has been suspended from the office with immediate effect.

彼は、即時停職処分となった

国連はイギリス英語

最後にもう一つ、引用元のガーディアンのニュース(英文)を読んでいただいた方はお気づきかもしれません。

こうして国連総会で決議をとるにあたっては、賛成・反対・棄権の選択肢がありますが、それぞれ「favour」「against」「abstained」です。

賛成 favour

反対 against

棄権 abstained

この、賛成の「favour」はイギリス綴りで、アメリカ英語では「favor」です。

同じパターンで、イギリス英語で「色」は「colour」アメリ英語は「color」、「港」もイギリスは「harbour」でアメリカは「harbor 」と綴ります。

国連では、ブリティシュイングリッシュに統一するよう決められていますので、賛成の場合の「favour」もイギリス式に綴られているという訳でした。

Cuppa Timeにお付き合いいただき、ありがとうございました。

みなさま、良い一日を!

See you soon!

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